※ ひらがな、カタカナ、スペースが入力できます

💡 こんな時に便利

  • パスポート申請時の氏名ローマ字表記の確認
  • 海外向け書類での名前の英語表記
  • クレジットカードの名義入力
  • 航空券の予約時の氏名入力
  • 英文メールの署名作成

📚 日本語ローマ字体系と音韻論

ローマ字体系の歴史と背景

ローマ字(ローマじ)は、日本語を英字で表記するシステムの総称です。明治期に複数の体系が提案されましたが、現在は主に2つの標準化された方式が使われています:

1. ヘボン式(ヘボンしき)

  • 正式名:改定ヘボン式ローマ字。19世紀の宣教師J.C.ヘボンが考案した体系が起源
  • 国際標準:ISO 3602-1989で採択された国際ローマ字標準。国外への文書作成に最適
  • パスポート公式表記:日本のパスポートはヘボン式を採用。「外国人登録原票記載事項」にもヘボン式が記載
  • 例:し→shi、ち→chi、つ→tsu、ふ→fu、じ→ji
  • 特徴:英語話者にとって自然な発音となるよう設計。マクロン(ō)を使用して長音を表記

2. 訓令式(くんれいしき)

  • 公式名称:日本式ローマ字。1881年の文部省訓令で制定。日本国内での標準化が目的
  • 系統性:日本語の音韻体系に基づき、より論理的で一貫性のある設計
  • 使用場面:国内の標準化文書、学校教育。国際的には限定的
  • 例:し→si、ち→ti、つ→tu、ふ→hu、じ→zi
  • 特徴:音韻の基本形を表記。外国人にとっては読みにくい場合がある

パスポート表記の公式ルール

  • 法的根拠:「旅券法施行規則」に基づき、外務省が定める「パスポートの申請と記載」に従う
  • 表記方式:改定ヘボン式(修正ヘボン式)を採用。大文字表記が原則
  • 長音処理:原則として省略。O→O(おお→OO)。ただし音によっては例外あり
  • 促音(っ):次の音の子音を重ねる。「さっぽろ」→SAPPORO
  • 撥音(ん):原則として「N」。ただし子音の前では「M」(さんぽ→SAMPO)
  • 拗音(小文字+や行):小文字は無視。「きゃ」→KYA、「しゃ」→SHA
  • 注意:申請者が特別な理由を申し立てた場合、異なる表記が認められる可能性あり

日本語音韻体系とローマ字表記の関係

  • 音韻対立:日本語の子音には本質的に3つの対立系統がある:カ行(k)、サ行(s/sh)、タ行(t/ch)
  • 音位的環境:「し」の音は[ɕi](二音節でなく単一の音)。訓令式のsi表記はこの音韻構造を反映
  • 拗音の音韻論:「きゃ」は音韻上、き+や という2つの音素から成立するのではなく、単一の長子音フリケーティブ
  • 撥音(ん)の異音:その後に続く音声環境により異音を持つ。これはローマ字表記に反映される(n/m/ng)

📚 ヘボン式と訓令式の違い

ひらがな ヘボン式 訓令式
shi si
chi ti
tsu tu
fu hu
ji zi
しゃ sha sya
ちゃ cha tya

※ パスポート申請にはヘボン式が使用されます

❓ よくある質問

Q. パスポートにはどちらを使うべきですか?

パスポートの氏名表記にはヘボン式が使用されます。「ヘボン式(パスポート向け)」を選択してください。

Q. 長音(ー)はどう表記しますか?

パスポートでは原則として長音記号は省略されます(例: おおの → ONO)。ただし、OH表記も可能な場合があります。

Q. 「ん」の表記は?

通常は「n」ですが、b、m、pの前では「m」になります(例: さんぽ → SAMPO)。このツールでは基本的に「n」で統一しています。

Q. 漢字をそのまま入力できますか?

このツールはひらがな・カタカナのみ対応しています。漢字は事前にひらがなに変換してください。

📅 最終更新: 2025年12月9日 | 🏢 運営: ToolMarche | 💬 フィードバック: ご意見・ご要望